今日、電話システムは、ベルの発明の頃と大きく変化し、固定電話から携帯電話へ、企業ではビジネスホンが一般的となっています。
ビジネスホンは、以前のような交換手も交換室も不要のうえ、費用面でもシステム面でもシンプルなので幅広く利用されているようです。
ビジネスホンは、ボタンの操作で2台以上の電話機の電話回線共通利用が可能で、電話機相互間の内部通話、通話中の回線保留なども可能であるため、非常にムダのないシステムになっています。
ところで、電話機は1876年にグラハム・ベルによって発明されましたが、実は、その以前から電話機の研究は為されていたようです。
電話機の研究というより、音を物理的方法で伝達しようとする研究と言った方がいいかもしれません。
どのような実験が行われていたのかというと、糸や棒の両端に振動板を取り付け、片方の端から振動をもう片方に伝える実験で、実用化にはほど遠かったようです。
1837年には、C.Gページが、電流を利用して音声を伝える、現在の電話システムの原理を発見していたようです。
ページが発見した原理に基づいて、1854年にフランスのC.ブールスールが、音声による振動板の振動に着目。
1861年には、ドイツのJ.Pライスがブールスールの着目点について実験を行い成功するなど、ベルの電話機発明の背景には長い研究の歴史があるのです。